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トークン(AIの言葉の単位)とは?

別の呼び名:Token

用語解説 ・ 確かめた日 2026年11月6日 ・ 読む 8分

1分で解説

トークンとは、AIが文章を読み書きするときに使う、言葉の小さなかけらのことです。

ChatGPT や Claude のような、言葉をあつかうAI(大規模言語モデル)は、文章をまずトークンに切り分け、1つずつ番号に置きかえて読みます。答えを書くときも、次に来るトークンを1つずつ選んでつなげます。かけらの大きさはまちまちで、「こんにちは」が1トークンのこともあれば、1文字が2つ以上のトークンに分かれることもあります。

AIが一度に読み書きできる量の上限や、使った量に応じた料金は、文字の数ではなく、トークンの数で決まります。ふつうは、長い会話ほど1回に読むトークンが増え、前のほうの話を正しく思い出しにくくなることもあります。また、AIの種類(作った会社や世代)によって切り方がちがうと、同じ文でもトークンの数が変わります。

よくある思い込み

「1トークンは1文字(英語なら1単語)のこと」

半分だけ合っています。1文字や1単語が、ちょうど1トークンになることはよくあります。でも、5文字の「こんにちは」が1トークンになることもあれば、1文字が2つ以上のトークンに分かれることもあります。切り方はAIの種類や世代によってちがうことがあり、そのときは同じ文でもトークンの数が変わります。

図で解説

3つの例を区切った図。「こんにちは世界。」は「こんにちは」「世界」「。」の3トークン。「Hello world.」は「Hello」「␣world」「.」の3トークン。「トークン」は「ト」「ーク」「ン」の3トークン。四角の下に、AIが受け取る番号が書いてある。
左が切る前の文、右の四角の1つ1つがトークン、四角の下の数が、AIが受け取る番号です。いちばん右は、トークンの数。英語の「␣」は空白で、単語の前の空白は、その単語のかけらに入ります。OpenAI の GPT-4o の区切り方で、実際に切った結果です。
「私は猫が好きです。」を2つの区切り方で切った図。GPT-4o の区切り方では「私は」「猫」「が」「好き」「です」「。」の6トークン。GPT-4 の区切り方では10トークンで、「猫」の1文字が点線の3つのかけらに分かれている。
上の段は GPT-4o、下の段は前の GPT-4 の区切り方で、左にトークンの数があります。下の段の点線の3つは、「猫」の1文字が分かれたかけらです。文字を数で表す UTF-8 という決まりでは、「猫」は3つの小さな数。GPT-4 の区切り方はかけらをこの数から組み立てるので、表に「猫」が無いと3つのまま残ります。
会話の1回目・2回目・3回目の返事で、AIが読むものと書くもの。1回目は質問1を読んで答え1を書く。2回目は質問1・答え1・質問2を読む。3回目は質問1から質問3までの5つを読んでから答え3を書く。右の点線は、一度に読み書きできる量の上限。
1つの段が、AIの返事1回分です。白い四角はAIが読むもの、しま模様の四角はAIが書くもの、右の点線は一度に読み書きできる量の上限です。ふつうは、返事のたびに前のやりとりも全部読むので、下の段ほど読む量が増えます(Anthropic の説明)。アプリによっては、古い部分を消したり、短くまとめたりします。

たとえるなら

スタンプで手紙を作る

文字のスタンプで手紙を作るところを想像してください。セットには「あ」「い」のような1文字のスタンプのほかに、「です」「こんにちは」のように、よく使う言葉がまるごと彫られたスタンプも入っています。

よく使う言葉は、1回押すだけで書けます。めずらしい言葉は、小さなスタンプを何回も押して作ります。この押した回数が、トークンの数です。紙の大きさに限りがあるように、AIが一度に読み書きできる量にも、この回数で上限があります。

ただし、AIのスタンプのセットは、人が選んだものではありません。たくさんの文章から、よく出てくる並びを数えて、自動で作られます。セットの中身は、AIの種類や世代によってちがうことがあります。それに、AIが見ているのはスタンプの形ではなく、スタンプに付いた番号の並びです。

ポイント解説

なぜ、文字や単語ではなく「かけら」にするの?

単語を1つずつ覚えておくやり方だと、覚えていない新しい言葉や、めずらしい名前が出てきたときに困ります。かといって1文字ずつに切ると、どんな言葉でも読めますが、文章がとても長い列になり、あつかうのに手間がかかります。

そこで、よく出てくる並びは大きな1つのかけらに、めずらしい言葉は小さなかけらの組み合わせにします。AIの会社 Anthropic も、大きなかけらは効率がよく、小さなかけらは初めて見る言葉もあつかえる、と説明しています。たとえば英語の「tokenization(トークン化)」は、「token」と「ization」の2つになります(GPT-4o の区切り方)。

かけらは、だれが、どうやって決めるの?

人が1つずつ決めるのではなく、たくさんの文章から自動で作ります。よく使われるやり方では、はじめは、いちばん小さな単位を1つずつのかけらにします。そして、文章の中でいちばん多く隣り合っている2つを、1つの新しいかけらにまとめる。これを、かけらの種類が決めた数になるまでくり返します。

たとえば、たくさんの文章の中で「で」のすぐ後に「す」が来ることがとても多ければ、2つをまとめて「です」という1つのかけらにします。実際に GPT-4o の区切り方では、「です」が1つのかけらです。こうして、よく出てくる並びほど、大きな1つのかけらにまとまっていきます。日本語のように、単語の間に空白が無い言葉の文章からも、同じように区切り方を学べます。

日本語は、どう切られるの?

日本語でも、文字の数とトークンの数はそろいません。GPT-4o の区切り方では、「私は猫が好きです。」の9文字が「私は」「猫」「が」「好き」「です」「。」の6トークンになり、「トークン」という4文字の言葉は、「ト」「ーク」「ン」の3トークンになりました。

同じ意味でも、言葉がちがうと数もちがいます。英語の「I like cats.」は4トークン、同じ意味の「私は猫が好きです。」は6トークンでした(どちらも GPT-4o の区切り方)。前の GPT-4 の区切り方では、同じ日本語の文が10トークンになり、「猫」の1文字が3つに分かれました(わけは図の説明に)。

トークンの数で、何が決まるの?

1つは、AIが一度に読み書きできる量の上限です。これを「コンテキストウィンドウ」といい、AIの「作業用の記憶」のようなものです(Anthropic の説明)。たとえば Claude の新しいモデルでは、100万トークンです(2026年11月)。Google の説明書は、100万トークンを「ふつうの長さの英語の小説8冊分」などとたとえています(英語の場合。言葉がちがえばトークンの数も変わります)。長い資料を読ませると、入りきらないこともあります。

もう1つは料金です。AIを使った量だけ払うしくみ(会社が自分のアプリにAIを組み込むときなど)では、料金はトークンの数で決まり、読ませた分と書かせた分を別々に数えます。Claude では、書かせる分が、読ませる分の5倍の値段です(2026年11月)。

長い会話ほど、トークンが増えるのはなぜ?

ふつうは、AIが返事を書くたびに、それまでのやりとりを最初から全部読むからです(Anthropic の説明)。会話が10往復なら、10回目の返事では、前の9往復分もまとめて読みます。アプリによっては、古い部分を消したり、短くまとめたりして、読む量をおさえることもあります。

そのため長い会話では、上限に近づくだけでなく、トークンが増えるほど、前のほうの話を正しく思い出しにくくなることもある、と Anthropic は書いています。話が変わったら新しい会話にすると、読む量が減ります。

暗号資産やログインの「トークン」とは、ちがうの?

ちがうものです。英語の token は、もともと「しるし」という意味の言葉(古英語の tācn)で、お金の代わりのコインなども指します。分野ごとに、別のものをトークンと呼びます。

暗号資産(仮想通貨)の話では、だれが持っているかを記録できる、デジタルのしるし。ログインの仕組みでは、アプリが決められた範囲のことを、決められた間だけしてよい、という許可を表す文字列です。AIの話のトークンは、ふつう、このページの「言葉のかけら」のことです。

確認問題

  1. 問1「トークン」という4文字の言葉を、GPT-4o の区切り方で切ると、いくつのトークンになった?

    答えと解説

    答え:C 3トークン

    「ト」「ーク」「ン」の3トークンです。1文字ずつでも、言葉まるごとでもありません。反対に「こんにちは」は、5文字で1トークンでした。文字の数とトークンの数は、そろわないのです。

    くわしくは → ポイント解説:日本語は、どう切られるの?

  2. 問2GPT-4 の区切り方で、「猫」の1文字が、いくつかのトークンに分かれたのはなぜ?

    答えと解説

    答え:B 表に無い字を、文字を表す小さな数ごとに切るから

    UTF-8 という決まりでは、「猫」は3つの小さな数でできています。GPT-4 の区切り方は、かけらをこの小さな数から組み立てるので、表に「猫」まるごとのかけらが無いと、3つのまま残ります。GPT-4o の区切り方では、「猫」は1トークンです。

    くわしくは → 図で解説

  3. 問3AIとの会話で、AIが返事を書くとき、ふつう読むのは?

    答えと解説

    答え:A その回の質問と、それまでのやりとり全部

    ふつうは、返事のたびに、それまでのやりとりを全部、もう一度読みます。前の話はAIの中に残っているのではなく、毎回、新しい質問といっしょに読み直しているのです。だから長い会話ほど、1回に読むトークンが増えます(アプリによっては、古い部分を消したり短くまとめたりします)。

    くわしくは → ポイント解説:長い会話ほど、トークンが増えるのはなぜ?

この用語が出てくる問い

参考文献と確かめ方

このページは、上の資料をもとにAIが書き、書いたAIとは別のAIが、資料の本文と照らして確かめました(2026年11月6日)。理学の修士号と、高校理科の教員免許を持つ人も読んで確かめてから出しています。数字は、その時点のものです。わかりにくかったところ、誤りのご指摘、解説してほしい用語は、[email protected] へお寄せください。

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